先日、4歳の息子の通う保育園での運動会があった。(年少クラス)
ここの保育園は運動会の練習をすごく念入りにする保育園。
私が働いていた公立の3園は、もちろんするけれど、意外に直前になったら、全く関係ないことをしたりして、子どもたちの集中力が切れないようにとガス抜きを意識するのだけど、この園は、本当にコツコツ。コツコツ。コツコツ・・・そこまでかっ?ってくらい練習ばかり。
我が息子は、いずれ記事にしていく予定だが、発達がゆるやかな息子(診断結果はないが、新版K式検査では、発達の遅れが見られた)のため、ついていくのはかなりのがんばりが必要だったと想像できる。
約3か月弱の運動会の練習で荒れ、支える親も余裕がなくなる日々。
体は年長児みたいに大きいが、体の使い方はそこまでうまいわけではなく、大きな体を使いこなせないので体育的なことでは、なかなか賛辞されることも少ないと思われる。(かといって全くできないわけではない)
また、本人の特徴的に、いろいろなものに興味が行く=気が散りやすい(集中が長く続かない)ため、このような練習の連続の中で、同級生から当然はっきりと注意も受けるだろう。フリースタイルや行事を盛り上げる時には、とても力を発揮できるが、このようなコツコツとしたことや決まったことをやる技術的な面では、なかなか自己肯定感・達成感を味わいたくても難しい状況だと思う。
そんな中、家庭では荒れにあれた。
例えば、本を読んでと言われて読めば、自分が読みたかった、じゃあ、お願いと言えば、嫌だを繰り返す。
電気をつけてと母が頼まれてつけると、「つけちゃったね」と泣いてキレられる。ほんとに軽く転んでも、かけつけないと転んだままアピールして、とても痛いと大げさにアピール。「お風呂からそろそろでようか」と声をかけられて、夫にお湯をかけて、夫が瞬間キレる。反対に、違う場面では私も絡まれて、私がキレる。
親も余裕がなくなる日もあった。
・・・いろいろあって忘れた。
とにかく、理不尽、何をやっても納得なんていかない。
しかし、保育園に家庭での様子を伝えると、「いつもと様子は全く変わらない」というのだ。
そうか、これは彼の気持ちの安定のために必要なことなのだ。
ある日気づいた。「これは禅問答だ。答えなどないのだ・・・」と。「いまは、何をしても泣きたい・絡みたいんだよ・・・我々はサンドバックで行こう。こうして充電して、また保育園で頑張っていくんだ・・・」と夫婦で支えあい(キレてしまったら、どちらかがフォロー)、時に慰めあい(絡まれたら、どんまいとフォロー)、彼のサンドバックとして我々もサポートした。
そして迎えた、運動会当日・・・!
保護者として参加する3回目の運動会。1年目は親子で参加し、ビデオカメラを抱えるお父さんを見て、ギャン泣きで飛びついていって、やっとこさの参加。(1歳児クラス)2年目は、るんるんで参加するも、集団の中から「おーい!」と飛び出してこちらへアピールに来たり、立ち位置を忘れて踊っていたり、全般的に楽しいけど、自由に動き回る終始、「フリースタイル」。(2歳児クラス)
3年目(3歳児クラス)の今年は・・・
楽しく、フリースタイルもありつつ立ち位置も気にしながら参加できました!
我が息子は、人がたくさん見に来ているとより盛り上がり興奮してはりきるタイプ。すぐにセンターを奪い取りがちなので、ちょっと心配もしつつ・・・
観客席で見ている父母のところに、ダンスの直前やダンス中に「おかあさん、おーい!」と、手を振りそばまでやってくるという、「ファンサービス」も少し出ていたが、すぐに戻り、またるんるんで踊っていた。
体操、ダンスにとても表情豊かに表現されていて、「はとぽっぽ体操」をあんなに情緒豊かに踊る子どもは初めて見たというくらい、指先まですばらしい鳩だった。クラスのダンスも、あれほど生き生きと踊っている男子もいないので、一番目立っていたくらい。
かわりに、そのあとに紅白戦では、集中力が切れてしまい、適当にこなしている姿も見られたし、先生からメダルをもらったら、一人、出口にすたすたと向かい、先生を焦らせていたが・・・全体的には大大成長を見られて感激。
翌日、みんなで朝からのんびりしていたら、「きょうは、どこいくぅ~?」とお誘いが。父親が「昨日、運動会だったから、今日はゆっくりしようね。夕方少し遊びに行っておかいものしようね」と話すと、「ゆっくり、こう?」と、すごーくゆくり腕を振ってゆっくり歩いていた。(本気)
やっぱり彼は最高におもしろい。おつかれさま!