しくじり育児日記1「寝ない子だれだ!~子どもを傷つけた母の言葉」

保育士歴17年、「保育はプロ、親はアマチュア」をモットーにしているmugiccoです。

大人って「子どもは眠くなったら勝手に寝る」と思っていませんか?
母になって寝かせるのに苦労して「こんなはずじゃなかった」「うちの子だけ?」「自分が子どものころはどうやって寝てたっけ・・・」と悩んで、自分の子ども時代を振り返ってしまう人もいるかもしれません。
そもそも人っていくつになったら、「じゃあ、そろそろ寝るわ」と布団に入るんでしょう。
小学生?中学生?
「必ずいつかは一人で布団に入るようなる」「おむつをしている大人はいない」などなど、よく言われる言葉ですが、頭ではわかっていても、日常の中ですぐ忘れてしまう。それが親ってものなのかもしれません。

我が家の4歳の息子は、布団に入ってから寝るまでに1時間弱かかることも珍しくありません。
そもそも、子どもというのは寝るのが上手じゃないと私は思っていて、その生活リズムを整える乳幼児期と思っています。なので、乳幼児などは結構、限界ギリギリまで起きています。大人がそこに生活リズムを作って、眠れるように仕向けてあげて学童期頃に「勝手に寝る」状況になっていくのだと思います。えらそうなことを言いながら、正直、心に余裕がない日や疲れた時は、早く、寝てくれ~!と心の中で叫んだり、声に漏れている日も度々あります。保育士をしていた私も、「子どもが寝ない」ことでイライラしたりしています。

そんな毎日の中で、先日、子どもの心を傷つけてしまったしくじり育児の出来事があるので、戒めも込めて記します。

専業主婦の勤務時間は24時間…コアタイムは朝・夕の2回

仕事を辞めて、勉強をしながらも家庭中心の生活になってよりわかったのですが、専業主婦は、24時間拘束されて仕事をしているということです。
もちろん、24時間ずっと忙しくしているわけではありません。24時間中にコアタイムが何度かあり、仕事が複数重なる、またイレギュラーに対応するという柔軟さ、判断力、いい加減(良い加減であきらめる・満足するという意味で)が求められます。
この中で、「いい加減」を選択できない人は、完璧主義者。時間がいくらあっても足りないので、母である自分の時間を犠牲にしている人なのではないかと思います。

寝かしつけている間にも、食器やらなきゃ・・・洗濯やらなきゃ・・・今日は自分の時間がどれくらい持てるか・・・と子どもが寝た後のシュミレーションを頭でしています。

このあたりについては、書き出したらどんどんあふれてくるので、また別の機会に。

「いつ一人で寝るの?」何気ない言葉のつもりが・・・

そんな毎日の中でなかなか寝ない4歳の息子に、何気なく「何歳になったら一人で寝るの?おしゃべりするなら、一人で寝てくれないかしら」と言った私。

息子「・・・5さい」
私「えっ。5さいで一人で寝られるの?すごい」
息子「・・・やだ!一人で寝ない!」
そうしてしばらくして眠ったので、あまり気にも留めていなかったのです。寝かしつけ

息子が眠ったら、私のフリータイム。リングfitで筋トレをして、溜まった録画を鑑賞。
さあ、寝ようと布団に入って、息子のはだけたパジャマを直していると・・・
薄目を開けた息子に

息子「・・・おかあさん、あっちに行って・・・TV見てて・・・」
私「もう寝るから行かないよ。パジャマ直してるからね」寝ぼけているかと思い、静かに答えていると・・・
息子「やだっ・・・おかあさんは、あっちでTVみてて・・・!あっちいってよ」と何度も言うじゃありませんか。
ショック!!なんでよ~!!

見た目としては寝ぼけている感じなのであまり刺激をせず「もう寝るんだ」と、横になりました。
しばらくすると、「おかあさん、あっちいってよ・・・TVみてよ」とやはり・・・怒っている?!
数分おきに言われて、さすがに私も少し苛立ってきたところ、このやり取りで目覚めた夫が、「何言ってるの?うるさいよ!」とピシャンと、息子を注意したので、泣くかもと思った私が背中をさすっていると、しくしく泣き出してしまいました。この日はいつもと違いました、どう慰めてもよしよししても、部屋を変えても、私が言われたとおりに部屋を出ても、何をしてもおいおいと泣いています。

大泣きした原因は、母である私の言葉・・・!

なにか原因がある・・・と振り返ってみる。
もしかして、寝る前の「一人で寝てよ」というのが原因?!
息子に、「おかあさんが、ひとりで寝てくださいって言ったのが嫌だった?!」

息子、うなづきながらさらに泣き始める。「すごく悲しかったの?」と聞くと大泣きでした。

ああ!やっちゃった!「一人で寝てほしい」の意味は、子どもを思って自立を促すためではなく、私のために言った言葉だった。
今まで一緒の世界しかしらない子どもに、急に一人でやってと言ってしまった。
一人の世界を想像したら、とても悲しかっただろうし、不安になったと思う。見捨てられ感もあっただろう。

「おかあさんが、こんなに悲しませて、いけなかった。本当にごめんなさい」と話したが、「いやだ」としばらく首を横に振られてしまった。
何度も、「こんなに悲しませて本当にごめんなさい、お母さんが悪かったよね。まだまだ一緒に寝よう。」と話すと、次第に落ち着き、眠ることを了承してくれました。

子どもの自立、自律ってなんだろう?

深夜1時の出来事。30分くらいのことだったかと思います。
一回目の寝入りは、不安と悲しい気持ちで寝入ったと思うと、本当に申し訳なくて反省しました。

一緒に寝られるのなんて、あと何年?
一緒に寝たいと言ってくれるのなんて、あと何年?
知っているのに、この時間を大事にできていなかった。

頭ではわかってることが、できない!自分の未熟さを感じる出来事でした。
私の好きな小児精神科医の佐々木正美先生の本に書いてあることを思い出しました。

「甘やかして育てたほうが、早く自立します」

自立→自己を確立して『ひとりだち』をしていくこと。そのためには人に依存する力も必要で、また人に依存される力も必要。自立している人とは、お互いに助け合い、支えあいながら人間関係を無図ぶことができる人をいう。
そして、「自律の時期は、自分で決める」とも書いてありました。

自律→遊びたいけどトイレへ行く、寝るなど、自分を律することができること

ちゃんと子どもに謝れた、そこだけは、自分に〇をしよう。

私は、すぐ間違える。立派な親にはなれないけど・・・でも、間違えたら謝ることのできる親になりたい。はあ。親として情けない気持ちでいっぱいでした。
今日から、また一緒にいられる幸せをかみしめて、隣で寝よう。ありがとうね。親子三人で川の字で寝る

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